「小学四年生の夏、友達に貰った鉛筆」

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小学四年生の夏休み、僕はクラスで一番仲の良かったこうきから「妖怪ウォッチ」の鉛筆をもらった。当時大人気だったその鉛筆は、どこも売り切れで手に入らず、僕も親に頼んだけれど買ってもらえなかったものだった。「これ、お守りにでもして」と笑って差し出すこうきに驚き、僕は思わず「いいの?」と聞き返した。こうきは「もちろん!」と明るく答えたが、僕には彼のその優しさがどれほど嬉しかったか言葉にできなかった。しかし、その後まもなく、こうきが突然転校することが決まったと聞かされた。夏の終わりに届いたその知らせに、僕は茫然と立ち尽くし、信じられない気持ちで胸がいっぱいになった。こうきがいなくなるなんて、まったく想像もしていなかったのだ。僕は急いで机の引き出しからあの鉛筆を取り出し、手にしっかりと握りしめた。あの夏、彼と過ごした楽しい日々が胸の中で鮮やかに蘇り、同時に寂しさがこみ上げてきた。転校する前日、僕は思い切ってこうきの家を訪れ、彼と最後に二人で話がしたいと頼んだ。彼は快く応じてくれて、二人で近所の公園へ向かった。沈黙が流れる中、こうきがふいに立ち止まり、僕の目を真剣に見つめた。「ごめんな、急で…俺もまだ実感が湧かないんだ」と言った彼の声が、少し震えていた。「なんで…なんでいなくなっちゃうんだよ…」僕は言葉が詰まって、涙が溢れ出した。こうきも静かに俯きながら、肩を震わせて涙を流していた。互いに涙を流しながら、別れの悲しみが静かに二人を包んでいた。こうきが引っ越した後、僕はあの鉛筆を使えずにいた。使ってしまうと、彼との思い出が消えてしまう気がして怖かったのだ。毎朝、机の引き出しを開けては鉛筆にそっと手を触れ、こうきがまだ近くにいるような気持ちを感じていた。でも、彼のいない教室での日々は寂しさと虚しさが積み重なり、時折無性に涙がこぼれそうになることもあった。新学期が始まってからも、友達や先生たちは次第にこうきのことを話題にすることが少なくなっていった。みんなが少しずつこうきのいない生活に慣れていく中、僕だけはあの日の約束と彼の笑顔を忘れることができなかった。そして僕は、少しだけ成長した自分に気づき、いつか彼に再会する日を夢見て、小さな誓いを胸に抱いた。その日まで僕はこの鉛筆を大切にしまっておこうと決めた。最近、再会することはないだろうなと思ったので出品します。
カテゴリー:ファッション>>>デニム・ジーンズ>>>その他
商品の状態:新品、未使用
ブランド:ポーラースケートカンパニー
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配送の方法:未定
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